工務店の良い点・悪い点

・費用が安い

広告宣伝費用、販売促進費用に多額の経費をかけないため、ハウスメーカーと比較すると、同じ仕様でも価格が安くなる傾向があります。

見積書の内容は詳細かつ明瞭で、標準仕様は多くないため、オプションがほとんどなく、契約後の追加請求が少ないです。

※設計力によっては好条件の土地を購入しなければならないため、建物のコストメリットを生かせない場合もあります。

・設計の自由度が高い

規格化された住宅ではなく、予算や法令以外の制約もありません。

※施工のしやすさや安く仕入れられる素材にこだわりを持っている工務店もあるため、多少の制約が必要となる場合もあります。

・フットワークが軽い

緊急で仕様を変更したいときなどには、当日中に打ち合わせをしてくれるため、融通が利きやすいです。

・監理機能が働きづらい

基本的に自社で監理を行うため、品質面の良さには疑問符がつきます。

知り合いの建築士から名前を借りて監理しているところも少なくないです。

一部の悪質業者を除いて、地域に密着した工務店であれば、わざわざ地元の評判を落とすような行為はしません。

しかし、品質面でチェック機能がないため、業者を信頼できるか否かが大きなポイントになります。

・完成した姿をイメージしにくい

住宅メーカーであれば、モデルハウスや展示会、過去の施工事例などで完成後の姿を視覚的にイメージしやすくなります。

しかし、工務店には、展示場やショールームを設置していないことが多く、具体的な家のイメージがつかみにくいです。

そのため、自分で他社のモデルハウスに足を運ぶ必要があり、時間、手間、労力がかかります。

また、カタログだけに頼って家を建てる場合、想像と異なる住宅が建ってしまう恐れがあり危険です。

狭小・変形敷地でも、コンパクトな間取りを施工できる点で自由度はありますが、完成イメージを自分で持っていないと家づくりが進みづらいです。

・倒産のリスクがある

大手住宅メーカーと比べて会社の規模が小さいため、施工中あるいは施工後に倒産してしまう可能性も高くなります。

住宅瑕疵担保責任保険が義務化されているため、建てた家の構造部分（柱や梁など）に不具合が生じた場合、工務店が倒産していても10年間は無償で保険を利用して補修できます。

とはいえ、万が一のときは、日本住宅保証検査機構などの第三者機関が保証してくれますが、長期ローンを考えると被害が大きいといえます。

ハウスメーカーと比べて長期保証が受けられないケースが多いのも難点です。