注文住宅の工程

注文住宅の工程

注文住宅,費用,相場,工程

注文住宅を建てると決めたら、おおまかに

今後の流れの全体像を把握することが大切です。

 

全体像が頭の中にあると、資料を請求して必要な
情報のみを収集したり、万全な体制で打ち合わせに
臨むために間取りや仕様について深く考えるなど、
今自分が何をすべきかがわかりやすくなります。

 

段取りも良くなり、家を建てた後の充実感も大きいです。

 

理想の家を建てるための全体像を以下の流れで説明します。

 

  1. 注文住宅の工程(全体像)
  2. 準備段階
  3. 契約と打ち合わせ
  4. 着工と引き渡し

 

注文住宅の工程(全体像)

 

工程

説明

備考

希望の明確化・資金計画

まずは建てたい家のイメージを固めましょう。

 

@住宅誌
Aインターネット
Bテレビ・雑誌
Cモデルハウス・カタログ
D実際に家を建てた人からの口コミ

 

などいろんな媒体から情報を集めます。

 

一手間かかりますが、実際にモデルハウスに足を運ぶとイメージがふくらむので、時間があれば積極的に訪問しましょう。

 
依頼先を探す

@ハウスメーカー
A工務店・ハウスビルダー
B建築課(設計事務所)
Cインテリアショップ

 

それぞれ得意分野があるので、違いをよく理解して、自分の希望どおりの家が建てられる施工会社を見つけましょう。

 
土地を探す

希望の家を建てるために土地のデータをチェックします。

 

@建ぺい率・容積率
A用途地域
B建築条件

 

その他、斜線制限や防火地域なども確認しましょう。

 

建物(設計)の依頼先が決まっていれば、担当設計者に気になる土地を一緒に見てもらうと良いです。

 

購入前に地盤調査も受けられます(有料)。

 

交通の便や人通りなど、周辺環境の確認も忘れずに行いましょう。

 
土地の購入・登記

希望の家が建てられる土地が見つかったら購入します。

 

建築条件付土地の場合は、基本的に売り主から施工会社が指定されています。

・土地の売買契約時に手付金(契約後3ヵ月以内に残金の支払い)

 

・土地の所有権移転登記費用

依頼先を決める

相見積もりをしてプランを比較します。

 

最低3社から金額とその内訳を提示してもらうと、建てたい家の相場観がつかめるので、大きく騙される心配がなくなります。

 

通常、1回目のプランは無料で提示してもらえますが、2回目以降は有料となる場合が多いので注意が必要です。

 

設計を依頼するときは
@本見積もり
A設計図書
などがそろっているかをチェックし、支払い回数やタイミングも書面で確認しましょう。

 
設計・工事監理契約を結ぶ

重要事項の説明を受けます。

 

建築家に設計を依頼する場合は、工事の監理にも一緒に依頼するケースが多いです。

 

その場合、業務範囲の説明を受けて「重要事項説明書」に署名・捺印し、「業務委託契約書」を交わします。

 

工事の遅れが出た場合など、万が一のトラブルが起きた際の対応についても確認しましょう。

・設計料1回目(設計料10〜20%が目安)

 

・設計・工事監理契約書の印紙税

プランニング

自分の希望がプランに反映されているかを確認するのはもちろん、そのメリット・デメリットや「もっとこうした方がいい」というような、担当者自身の見解も説明してもらいましょう。

・設計料2回目(設計料の10〜20%が目安)

実施設計・最終確認

基本設計ではプランや予算を調整します。

 

@基本設計+見積もり
A実施設計+見積もり

 

図面の収納スペースやコンセントの数と位置などを読み取って、納得のいくプランであれば承認します。

 

実施設計では、仕様や設計をさらに詳細に確認します。

 

この段階で大幅に変更すると、変更料がかかることもあるので注意しましょう。

・設計料3回目(設計料の10〜20%が目安)

建築確認申請

書類を行政に提出します。

 

建築確認申請では、建物の設計が法律の規制に適合しているかを確認するため、必要書類を行政官庁や建築確認の審査機関に提出します。

 

通常、建築家またはハウスメーカーが施主の代行として申請します。

建築確認申請料
住宅ローンの申し込み

プランが決定したら、金融機関に必要書類を提出して住宅ローンを申し込みます。

 

住宅ローンがおりるタイミングに注意が必要です。

 

通常は建物の完成後に支払われるため、それまでの設計料・建築工事費の支払いは自己資金が必要だからです。

 

また、住宅ローンを組む場合の諸経費についても確認しておきましょう。

・ローン契約の融資事務手数料、印紙税、保証料

 

・抵当権設定費用(ローンの融資が決定したあと)

工事の請負契約を結ぶ

施工業者と工事請負契約を結びます。

 

契約書を確認して、わからないことは納得がいくまで質問しましょう。

 

工事が中断した場合の完成保証や、工期が遅れた場合のアフターフォローなどの対応も書面で決めておきましょう。

 

※平成21年10月1日以降に建てられた住宅は、10年間の瑕疵担保責任が義務づけられています。

 
着工

建て替えの場合は、建物の解体工事費や引っ越し代、仮住まいの家賃なども発生します。

 

工事が始まる前に、工事責任者と一緒に近隣へのあいさつ回りをしておきましょう。

 

工事期間中や引っ越し後の近所づきあいがスムーズになります。

・建築工事費1回目支払い(1/3が目安)

 

・工事請負契約書の印紙税

地縄張り・地鎮祭

地鎮祭と地縄張りは、一緒に行うのが一般的です。

 

地域によっても慣習が違うので、施工業者と相談して行いましょう。

・地鎮祭・地縄張り費用
基礎工事

工事が始まったら定期的に現場に足を運びましょう。

 

気になることは必ず質問して、担当者との認識にちがいがないか確認します。

 

お茶菓子など差し入れを持って行って職人さんとコミュニケーションをとると、安心感もアップします。

・現場へのお茶菓子代など
木工事(上棟式)

最近は上棟式を省略する傾向があります。

 

施工業者や現場の人とのコミュニケーションをする機会にもなりますので、施工業者の責任者に相談してみましょう。

・上棟式費用
屋根・躯体の工事

「フラット35」を利用する場合は、屋根工事の終了後に現場審査があります。

・建築工事費2回目支払い(1/3が目安)

外壁工事

外壁は家の印象を決めます。

 

建物の形、色などが景観法に触れないかどうか、打ち合わせ段階で担当者に確認してみると安心です。

 
配管・配線の工事

コンセントやスイッチの位置・数は、地味ですが暮らしやすさに影響する重要な部分ですので、図面どおりに設置されているか確認しましょう。

 
建具工事

仕様書と照らし合わせて、図面どおりに仕上がっているかをチェックします。

 

不明な点や図面と違う点があれば、現場責任者に確認しましょう。

 
内装・外装の工事

現場に入ってからの変更・追加工事は、予算オーバーや工事が遅れて工期が延びる原因になります。

 

変更が生じたときは、現場でのやりとりを必ずメモに残しましょう。

 

「言った言わない」のトラブルを避けられます。

 
設備機器工事

打ち合わせで決めた機種や色の設備が使われているかを確認します。

 
外構工事

外構工事は家が建ってからでも遅くありません。

 

予算を超える場合は、入居後にゆっくり進めることもできます。

・外構工事費(専門業者に別注する場合)
竣工・完成

引越し日が決まったら、電気・水道・ガス・電話・インターネットなどの手続きをします。

 
建物の登記

登記は家が完成してから1ヵ月以内に行います。

 

@建物の表題登記
A建物の保存登記
B抵当権設定登記
(住宅金融支援機構から融資を受ける場合)

・登記関連費用
竣工現場検査・引渡し

竣工現場検査は建物の最終確認です。

 

@打ち合わせどおりに仕上がっているか?
A希望のの設備が入っているか?
B内装に汚れやキズがないか?

 

などについて入念にチェックしましょう。

 

不備があったらその場で指摘し、費用をだれが負担するのかを明確にします。

 

引渡し日には、設備機器の取扱説明書や保証書、建物の手入れ案内書、鍵などを受け取ります。

 

原則として、建築工事費と設計料の残金などは引渡し日に支払います。

・建築工事費と設計料の残金の支払い

 

・別途工事費の清算

家具やカーテンの搬入

家具やカーテンを新しくオーダーするのか、あるいは既製品を使うのかを決めます。

 

新しく取り入れる場合、その費用は予算に組み込まれているかを確認しましょう。

・家具・備品購入費

引越し

近隣住民にあいさつ回りをします。

 

引越ししたことを伝えるだけでなく、工事中のトラックの出入りによる騒音などに対するおわびもします。

・引っ越し代・近隣あいさつ費

入居費

いよいよ新生活のはじまりです。

 

住宅ローンの月々の返済も開始します。

 

住宅ローン控除のための確定申告や税金の支払いなどもあります。

・不動産取得税
・固定資産税
・都市計画税
・団体信用生命保険料(ローン開始時)

 

準備段階

 

注文住宅,工程,流れ

初めに、注文住宅を建てる目的と理由を考えます。

 

すでに家を建てることが決まっている場合、
目的と理由がはっきりしていないと、想像
とかけ離れた住宅になる恐れがあります。

 

  • 何のために注文住宅にする必要があるのか?
  • なぜ目的を達成しなければいけないのか?
  • 建売住宅やリフォームではダメなのか?

 

などの質問を自分に投げかけて目的と理由を明確にします。

 

(例)
目的:開放的で気持ちの良い暮らしをしたい。
理由:今の家は家族で住むのには狭くて居心地が悪い。

 

⇒@間仕切り壁を設置せずに広々とした間取りをつくる。
⇒Aキッチンには吊戸棚を設けず、料理中でも家族と
  コミュニケーションがとりやすい空間にする。

 

この軸がブレていなければ、家を建てた後に
後悔する可能性はグンと低くなるでしょう。

 

次に、住宅情報をできるだけ多く入手します。

 

モデルハウスや現場見学会への参加、住宅会社の
ホームページの検索、カタログ・パンフレットの
請求、計画書の無料一括依頼サイトの利用などを
通じて、建てる家のイメージを明確にします。

 

その際、複数のハウスメーカー・工務店の
それぞれの強みや施工事例を比較しましょう。

 

契約と打ち合わせ

 

依頼したい施工会社が決まったら、間取りや仕様の
詳細が記載された見積書をもらって契約
します。

 

見積書の内訳は細かく確認し、疑問が
あれば担当者に必ず質問しましょう。

 

建築請負契約が成立した後も打ち合わせを
何度も行い、営業マンや工事監督と家の隅
から隅まであらゆるイメージを共有します。

 

着工と引き渡し

 

注文住宅,工程,流れ

工事が始まったら定期的に工事現場に訪問して、

 

  • 設計図通りに組み立てられているか?
  • 工程通りに工事が進んでいるか?
  • 作業員が声を掛け合っているか?

 

などのチェックを行いましょう。

 

この際、変更点があれば営業マンと
工事現場監督に申し出てみましょう。

 

工事の進捗具合によっては、変更が可能です。

 

ただ、工期が長くなったり、追加料金が発生する
可能性があることも念頭に入れておきましょう。

 

工事が完了(竣工)すると、家が引き渡されます。

 

引き渡しを終える前に、見積書に記載されている内容が
すべて反映されているかどうかをチェックしましょう。

 

キズや職人の足跡が付いていないか、天井の高さや
幅などの寸法を測ってみるのも良いでしょう。

 

何か問題があっても、引き渡しを終える
前であれば、すぐに修正してくれます。

 

しかし、引き渡しが終わって工事費用を総額
支払った後は、修正してくれないこともあり
ますので、部屋だけでなく外装まで万遍なく
チェックしておくことをおすすめします。

 

契約まで

着工〜竣工

竣工後

モデルハウス見学

建築現場等の案内

相談・プラン提案・資金計画

敷地調査・地盤調査(※有料)

プラン・仕様の打ち合わせ

基本設計

見積書の提示

契約

着工前確認

(既存家屋解体)

着工・地縄確認

上棟

検査・確認

竣工

引き渡し

アフターケア

 

 

 


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